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出張と痴呆 [日記]

先日、出張で上京する主人が、東京に住む2番目の義姉とお茶の約束を取り付けていました。
前回、主人が上京時に義姉と夕食をとったときは、食事後、店の外で義姉が倒れて救急車を呼び、深夜過ぎまで救急病棟の待合室で何もせずに座って過ごし、その後、義姉本人は急性胃炎で入院決定。主人は土地勘もなければタクシーも通っていない真っ暗な郊外の病院前で途方に暮れていたとの楽しい思い出があるだけに、今回は食事抜きでお茶だけにしたようでしたが、当日、ホテルへ戻ったと連絡があったのは22時過ぎ。
また、救急病棟24時かと思ったら、お茶だけのつもりだったのに、話が長くなって結局夕飯も一緒だったとのこと。

翌日の夜、空港まで主人を迎えに行き、その帰り道で聞かされた義姉の長い話とは、去年の年末あたり、義姉の両親が痴呆症と診断されたとは聞いていたものの、それから連絡を取り合っていなかった間に、義両親のボケが急速に進んでいて、それも食欲や徘徊の方ではなく、金銭面に対するボケが進み、常に「金がない」ことを心配し続けて、周りに金の無心をするようになったとか。
まだご近所さんに迷惑をかけるほどではないものの、親戚一同には迷惑を掛けていて、日中、「娘(義姉)夫婦が一銭もくれず困っている」と血縁関係に電話を掛けまくっているとか。
何せ去年の年末までは普通だったので、その義両親が仕事を引退したことを知っている親戚たちは、あまり小遣いを貰っていないのかなレベルで考えて、義姉夫婦にやんわりと「もう少し優しく」のような電話を掛けてくるらしく、そうではない、お金が足りないわけでも使い道があるわけでもなく、痴呆のせいで自分たちに「お金がない」と思い込んでいるだけなんだと説明するものの、相手の親戚たちはそれがなかなか信じられないようで、何を大げさなことを言っているんだと怒る人もいる始末。
黙ってお金を送ってくれる親戚には事情を説明して送り返し、義姉に説教をしにくる親戚は兄が怒鳴り帰していたけれど、俗に云うところの「斑ボケ」で、普段でもごく稀にピントが合うことがあれば、親戚が訪ねてきたときは気合を入れて臨むのかまともそうな言動を取るので、半信半疑な親戚たちとの溝が埋まらないままだったとか。

そしてある日、親戚を代表した方が(義姉家は大親族なんかのー)義両親+義姉夫婦と直接話がしたいと来られ、義姉夫婦が事情を説明する脇で、義父が嘘を吐くなと青筋を立てて親戚代表に金の無心をし、義母はお金がないのに何故くれないとサメザメと泣き、そこで兄の静止を聞かず、親戚代表が「少しだけど」と数万円を袋に入れて渡したら、袋から出した万札を畳んでポケットに入れた義父が、親戚代表にお金の無心をし、義母は「何故少しもくれないの」と泣き、そのコンボ技で痴呆は本当だったんだと気付いた義両親より年上の親戚代表が歯を食いしばって泣いて、何もできることはないけれど他の親戚には説明しておくことを約束して解散。

金の無心話だけでそれだけあるのに、更に義両親の介護を決めた兄が一時的に仕事を止め、その3日後に痴呆症2人の相手は大変だと気付き、問題ごとへの対処となると燃える兄が各公共機関と交渉したり、義父と取っ組み合いのバトルを繰り広げたり、相手は痴呆なので言った・言わないの争いになるため問題を起こすたびに誓約書を書かせたり等の話が続き、そりゃー、お茶だけのつもりが場所を代えて夜まで続くわのー。

それまで普通に一緒に暮らしていた実の両親が、わずか半年で2人とも駄目になった義姉の話を聞いていると、(普段、涙1つ流さない鬼の)ワタシでも泣けてきてと、そのときも赤い目をしていた主人の話を、運転が危なくなるほど笑って聞いていた(同、鬼の)私でした。
いや、笑うしかないでしょう。


無心のすすめ

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  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2014/02/26
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